珠洲市真浦町「現代集落」に、生物ろ過による生活用水供給装置を設置しました。
能登半島地震以降、今も断水が続く珠洲市の外浦地域では住民のほぼ全員が避難生活を余儀なくされています。そのなかの真浦町で、持続可能な集落拠点をめざして活動を再開した「現代集落」(https://villagedx.com/)に、粗ろ過・緩速ろ過による小規模浄水装置「水と砂の生物ろ過システム ナチュラル・ピュリファイ のと・おおいた1号」を4月19日に設置し、26日の現代集落再開イベントに合わせて通水を開始しました。
装置は「NPO法人おおいたの水と生活を考える会」の寄付によるもので、元メンバーが大分から運搬し、「珠洲に生物ろ過装置を設置する会」メンバーと、当NPO(CWSC)の技術者とで、設置・調整して通水に至りました。
水源は、現代集落の敷地にある旧井戸。昨秋、「珠洲に…会」のメンバーが清掃して復活させ、水量もあるので活用することにし、小型ポンプで揚水し濾過槽に導いています。
生物ろ過が機能するまでもう少し調整を要しますが、館内配管とつなげば、少なくとも水洗トイレと洗濯水に使えるようになり、隣の輪島市の給水所から汲んで来なくてもよくな
ります。また、現代集落では地区の人たちの給水ポイントとしても役立てたいとのことです。
26日のイベントには、真浦町の住民の方々、泉谷珠洲市長、浅野石川県副知事も来場されたので、「生物ろ過装置」について直接説明し、その有用性を知ってもらう貴重な機会となりました。
昨年夏ごろにオンラインで寄り合ってから1年に満たない間に、3者が協働して被災地の一角に小規模ろ過装置を設置して稼働させることができたことを、うれしく報告いたします。